サンクトペテルブルグ一人旅の3日目はペトロパブロフスク要塞と動物学博物館に行きました。
有名なクンストカメラにも行ったはずなんですが、な、なんと写真が1枚もない…
いやいやそんなバカな。
クンストカメラとは、ピョートル大帝が創設した人類学や民俗学の博物館のこと。
ホルマリン漬けの胎児や日本に関する資料も展示されている。
慌てて公式サイトを見るも、
記憶にない。
これは…アレですかね。
マジで行かなかったのかも。
正直、本当に行ったのか、ガイドブックで見ただけだったのか記憶が混乱しています。

衝撃のあまり執筆の手が震えますが、まあいいでしょう。次は必ず行く
日の出前の朝8時にネフスキー大通りを歩く
今日向かおうとしている動物学博物館は今回の旅の目玉と言ってよく、
私はこの動物学博物館に行くためにサンクトペテルブルグに来たと言っても過言ではない。
詳細は後述するとして、そんなわけで朝から大興奮です。
まだ日の出前の朝8時にネフスキー大通りを歩き、「Stolle」というピローグ(パイ)のカフェで朝食。
(ロシア語では「Штолле」)


『地球の歩き方』にも載っているカフェで、オープン直後に行ったため店内はほとんど人がいませんでした。
ボルシチを注文しましたがあいにく仕込み中(的なことを言われた)とのこと。
四苦八苦しておすすめを聞いたところ、「グリブノイ・スープ(キノコのスープ)」だそう。
思いきって注文すると、


これが超絶ウマい!!
そしてこの店では絶対にピローグを食べると誓っていたので、ミートパイも注文。


なんだこれ。
鳥肌が立つほどおいしいじゃないか!!
ロシア料理は本当に日本人の口に合います!
今思い返しても行きたくてたまらないStolle。
メニューはロシア語に英語も併記してあるのでとても親切!
真冬のペトロパブロフスク要塞に向かう
おいしく腹ごしらえしたところで、まずはエルミタージュ美術館に向かいます。


昨日も行ったエルミタージュ美術館ですが、日の出前だとムードがまた違います。
ライトアップが美しいですね。
日の出とともにライトアップも消えました。
エルミタージュ美術館を抜けて、裏のネヴァ川を渡ります。


だんだんと夜が明けてきて空が白んできました。
気温の低い早朝のネヴァ川は氷が張っています。


川が凍った様子を見られるのも冬のロシアならではですね。
私が滞在中は最高気温2℃くらいだったので、氷点下が続くと氷がひび割れることもないのかもしれません。
冬のペトロパブロフスク要塞はきつい…


ペトロパブロフスク要塞に着きました。
ピョートル大帝によって建設された要塞だが、実際は監獄として使われていた。
ペトロパブロフスク要塞こそ人工の街サンクトペテルブルグの始まりと言われている。
ペトロパブロフスク聖堂には歴代の皇帝一家が眠っている。
ペトロパブロフスク要塞は囚人から皇帝までのさまざまな死にまつわる場所。
厳粛な気持ちになります。
ピョートル大帝の息子、皇太子アレクセイや、名画「侯爵令嬢タラカーノワ」のモデルで女囚のタラカーノワもこの要塞に投獄され、亡くなっています。
このふたりは『名画で読み解くロマノフ家 12の物語』に詳しいのでご一読ください。
▶関連記事:『名画で読み解くロマノフ家 12の物語』で解説付きの名画を堪能できる
荘厳なゲートをくぐってしばらく歩くと、ペトロパブロフスク聖堂が見えてきます。


サンクトペテルブルグで最も高い建物(尖塔)です。
見通しが良ければかなり遠くからも見えますね。


壮絶な最期を遂げたロシア最後の皇帝ニコライ2世一家も、1998年にようやくここへ埋葬されました。
良くも悪くも、帝政ロシアの象徴である皇帝たちが一堂に会しているのは、とても感慨深いものがありますね。


「中世の拷問具博物館」も同じペトロパブロフスク要塞の敷地内にあります。
たまたま通りがかった視界の端にリアルな人形があって、心臓が縮み上がりました。
今回はここも素通りしただけだったので、次回は必ず行きたいです。
それにしても真冬のペトロパブロフスク要塞のなにがきついって、
足元の悪さ
ですよ…。
雪のない時期に行ったことがないのでわかりませんが、たぶん
- コンクリート
- 芝生(のような部分)
のふたつがあると思うんですよね。
気温が氷点下にならないと、足元の雪が中途半端に溶けてシャーベット状になります。
しかも芝生部分は土と混ざるのでかなりえげつないことに。
完全防水の靴でない限り、泥雪シャーベットを乗り越えて進むのは難しいと思います。



見たいところを全部見て回れなかったのはつらい。次は雪のない時期に
動物学博物館に向かう
ペトロパブロフスク聖堂で消化不良の気分を味わいながら、今回の旅行の最大の目的「動物学博物館」に向かいます。
マンモスに会いに。


ペトロパブロフスク要塞から目と鼻の先、クンストカメラのすぐ向かいにあるのが「動物学博物館」。
ここには
体毛がついたマンモスのミイラ
がいます。
ワタクシ、ミイラに会いに来ました!
館内はかなり広く、3万点もの展示物があります。
お客さんは私以外にほとんどいない…。年末だからかな?
化石や剥製がわんさと置かれていますが、それは後の楽しみにして、まずはマンモスの部屋まで直行。


マンガみたいにぺたんこになっていますが、本当に本当に全身が体毛に覆われています。
マンモスの展示物はこの子だけでなくほかにもあり、おそらく私はマンモスコーナーだけで1時間くらいは滞在したと思います。
感動につぐ感動!
サンクトペテルブルグに来て良かったと思える瞬間でした。
動物学博物館の詳細は別記事にまとめます。
ちなみに、写真をあさっていたらクンストカメラの外観だけとらえた写真を見つけました。
やっぱり行ってないみたい…。(なぜ)


サンクトペテルブルグ市街をぶらり
メインを見終わると体力をだいぶ消耗しているので、後は休憩がてら市内をぶらぶらします。


ネフスキー大通りは見事な建築物がたくさん並んでいるのですが、こちらは1903年築の高級食料品店「エリセーエフスキー」。


同名のモスクワ店は2021年現在閉業中
高級食料品とありますが、私が見た限りではほとんどお菓子ばかりでした。
とにかく絵になる店内なので、なんとかコロナ禍乗り切ってほしいものです。
最後は小腹を満たして終わり。


市内にいくつも店舗がある「スタローバヤNo1コペイカ」
スタローバヤとは「食堂」のこと。
出来上がった料理がずらりと並んでいるので、自分で取ったりスタッフに取ってもらったりして、好きなものをトレーに乗せていくスタイルのレストラン。



ディズニーランドもこの方式のレストランありますよね


キエフ風カツレツ、(再び)ミートパイ、ビーツのサラダ、ボルシチ。
うんめぇぇぇ!!
本当においしいですよ、ロシア料理。
そして場所を変え、今日もテレモークへ。


一日一回はクワスを飲まないと生きられない体になってしまいました。
明日は最終日。
博物館、美術館に行きまくります。

