サンクトペテルブルグ滞在最終日(出国は翌日)は、
- ロシア民族博物館
- ロシア美術館
- ファベルジェ博物館
を堪能してきました。
4日目ともなると体は時差に慣れてきているので、文字通り一日中ロシアを満喫できます。
ペテルブルグ市内の位置関係もわかってくるため、目的地までだいぶスムーズに移動もできましたね。
なかでも、『地球の歩き方』ではわずかなスペースしか割かれていない
「ロシア民族博物館」に大満足
できました。
ロシアの風俗や伝統衣装に興味がある方はぜひ行かれてみてください♪
スタローバヤで朝食を
最終日も明け方(と言っても8時すぎ)から活動。
ネフスキー大通り沿いにあるстоловая (スタローバヤ:食堂)で朝食をいただく。

二日前に行ったスタローバヤNo1コペイカと名前は同じだが違う店。
外に看板があって価格の目安がわかるので入ってみました。

見てください、この料理の数々を!
おいしそうでしょう??
スタローバヤ形式のレストランはどこもこんな感じで、できあがった料理たちが並んでいます。
店によっては料理のそばに名前と値札が置かれているところもありますが、ここは何もなし。
なので見た目でおいしそうなのを指でさしてオーダーします。
私が注文したのはハンバーグぽいのとマッシュポテト、そしてソリャンカ。

このハンバーグぽいの、半分に割ったらなんと、

米が出てきました~!!
わーすごい、なんか感動!
ほかにもコーンとかハーブがいっぱい詰まったチキンハンバーグだったのです。
(ёжики(ヨージキ)というらしい)
しかしメインディッシュから現れた予定外の炭水化物のおかげで、大量のマッシュポテトを食べきれなくなるという事態に…

けっこうがんばって食べたよ。残しちゃってごめんなさい
おいしいものを食べきれないのは、一人旅のつらいところ。
ロシア民族博物館で歓喜する
今日はまずロシア民族博物館に行きます。
このロシア民族博物館は
- ロシアの民族衣装
- ロシアの伝統的な家
- ロシアの風俗
など、ロシアの文化に興味がある人は大満足できる場所となっております。
一日中いられるくらい楽しめましたよ!


『地球の歩き方』にはほんのちょっぴりしか載っていないロシア民族博物館。
むしろ、穴場?
建物はとても大きく、荘厳です。


広々とした空間には、所せましとロシアの伝統文化を象徴する衣装や道具、家の再現などが並んでいます。
めっちゃ楽しい!!
特によかったのが、
民族衣装をこれでもかというくらい見られること。
たとえばこちら、「結婚」をテーマにしたワンシーン。


中央のかわいらしいドレスを着た女性が新婦、右後方の黒い帽子をかぶった男性が新郎だそうです。
右に立っている人は教会関係者かも。
(英語の解説がありましたが、読解力がなく大ざっぱにしか理解してません)
木造の建物とか、花嫁の衣装とか、とても素敵だと思いませんか。
コスプレでもいいから着たい…着てみたい…と思いませんか!?
そしてこちらは、伝統衣装に身を包んだマネキンたち。








生地の材質やレースの刺繍、色合いや模様など、つぎからつぎへと目を引く衣装がずらり。
ヨーロッパ的というより、時に中央アジア的だったり東欧的だったりするのがロシア衣装の面白さですね。
興奮が止まりません!
ここに載せたのはほんの一部で、実際はこの何倍もの量の人形たちが並んでいます。
民族衣装好きなら行って損はありません。
行き先に迷ったら、ぜひ『ロシア民族博物館』をプランに入れてみてください。
(まるで宣伝係のようだ)
ロシア美術館で興奮する
ロシア民族博物館のあとは、すぐそばにあるロシア美術館へ。
こちらではイコンから近代絵画まで、珠玉のロシア美術を堪能できます。
サンクトペテルブルグに来たのなら、このロシア美術館へ足を運ばない理由はない。
そのくらいすばらしい施設です。


私が好きなレーピンやクラムスコイの作品も多数あり、時が経つのを忘れてしまうほどのめり込めます。
基本的に写真撮影はOK。


私はロシア語のキリル文字が好きなので、ついついフォントを楽しむためだけに撮ってしまいます。
館内はじゅうぶん見ごたえのある広さですが、エルミタージュ美術館のように「1日じゃ回りきれない」ということはありません。
半日じっくり時間をかけて巡れればちょうどいいくらいです。



この後の予定もあったので鑑賞スピードには強弱をつけました
私が一番気に入ったのは、レーピンの『サトコ』


「聡子」じゃないですよ。(念のため)
サトコは向かって右の黒衣の男性。
ロシア語では「サトコー」(後ろにアクセントが来る)と呼ぶらしい。
ロシアのおとぎ話で、
演奏家のサトコが海底の王と交流を結び、巨万の富を得る
という内容です。
海の中の幻想的な世界が本当に美しい…


私はレーピンの画集を持っているんですが、本物を見るのは初めてでした。
リアルな筆致のレーピンが描くからこそ、このファンタジーの世界が現実のように見えるから不思議です。



そして、想像以上に大きかったのに驚いた
絵画好きならロシア美術館は外せないでしょう!
ファベルジェ博物館で感嘆する
最後は皇帝一家御用達のイースターエッグで有名なファベルジェ博物館へ向かいます。
血の上の救世主教会
その途中に『血の上の救世主教会』がありました。


皇帝アレクサンドル2世が爆弾で暗殺されたその場所に建てられた教会。
歴代皇帝のまとめはこちらの記事をどうぞ


ちょうど修復工事中で、一番目立つ部分にネットが掛けられています。残念。
モスクワのワシリー寺院もそうですが、近くで見ると玉ねぎの細かい装飾がすごく美しいですね。
色彩も鮮やかで外観を見ているだけで楽しい!
寺院の前をうろうろしていたところ、旅行客のカップルから「写真撮ってくれる?」と撮影を頼まれました。
「人を見たらドロボーと思え」
の精神でロシア旅行をしている私ですが、簡単に見知らぬ他人にスマホを手渡す旅行客にちょっとびっくり。
でも、なんだか嬉しかった。



そういえば以前モスクワでも撮影を頼まれた。無害そうに見えるのかな
いよいよファベルジェ博物館へ
血の上の救世主教会から歩くこと15分ほど。
いよファベルジェ博物館へ足を踏み入れます。
ファベルジェ博物館では取り扱っている展示品の内容からか、セキュリティが厳しい印象を受けました。
たとえば昨日訪れた動物学博物館などは、むすっとしたロシアおばちゃんたちが各展示コーナーに座っています。
しかしこのファベルジェ博物館では、
ちゃんとしたガードマンみたいなスーツを着た人たち
が各所に立っていました。


靴の泥雪汚れを持ち込まないようにするため、靴の上から履くビニール袋を配られる
博物館自体はそれほど大きくありませんが、随所に目を見張るほどのきらびやかなイースターエッグや銀器、食器類が展示されています。
とにかく、ゴージャス。
こちらは最後の皇帝ニコライ二世一家の肖像画が描かれたイースターエッグ。


写真中央の男性がニコライ二世です。
樹をかたどったイースターエッグ。


翡翠でしょうか。葉の一枚一枚が緑の石でできています。
咲いている花ももちろん宝石(でしょう!)。でもなんの宝石かはわからない…
こちらは鮮やかな青のイースターエッグ。時計がはめ込まれています。


電池で動いているはずはないので、どこかに竜頭があるはずなんですが外観からはわかりません。
手前のルビー色をしたイースターエッグと色のコントラストが最高に美しい。
ちゃっかりニワトリちゃんとミニチュアのキャンバスもセットになってます。



イースターエッグって中身はどうなってるんだろう
こちらは銀器。


これだけじゃなくて、こんな金銀の食器類があちこちにあります。
シャンデリアの光もあいまって、文字通り目もくらむばかりの輝き!
ま、まぶしすぎるぜ…!!
とにかく豪華絢爛なファベルジェ博物館。
まるで王侯貴族になったような、非日常的な経験ができます。
男性も楽しめますが、女性の方がきらびやかな展示物に心酔するかもしれませんね。
飽きもせず夕食もスタローバヤ
ブッフェスタイルのスタローバヤは注文が簡単なので頻繁に利用しました。
(チェーン店や個人店も含め、毎回違う店舗に行きました)
最終日に行ったのはホステルそばの超地味なスタローバヤ。
ぜったい観光客が入らないであろう、おしゃれさのかけらもない「食堂」然とした店でしたが、
味は良かった!!


オムレツとボルシチとビーツのサラダ。
どれもおなじみの味でおいしいんですが、特にこのボルシチがいいのです。
具はほとんどビーツばっかりで、塩気と肉のお出汁(ブイヨン)がきいていてうまみがたっぷり。
吉祥寺のカフェロシアに近い味でした。
※そっくりな味だったのが大井町のロマーシカというレストランでしたが、こちらは残念ながら閉店されたそうです…悲しい。



ロシア旅行をするなら、ぜひいろんなスタローバヤに入ってみてください!

