どうも!ロシアが好きすぎて2年連続で年末年始をロシアで過ごしてしまったヤナです。
1年目はサンクトペテルブルク、2年目はモスクワです。
サンクトペテルブルクでは帰国の機上で年を越したわけなので、はたして私はどこの国の基準で年越ししたことになるのか。
(日本に着いたら元日だった)
さて今回は雪の積もるモスクワでの街歩きについて注意することを書いておきます。
住人じゃないからこそやっちまう失敗をも含め、恥をさらそうってわけです。
冬にモスクワ行く人は気をつけてね!
冬のモスクワの気温 12月~1月は昼間でー7℃くらいだった
Googleで調べたらこのようになっていましたが(↑)、降雨(降雪)日数はもう少し多かったです。
雪のない都市、東京に住んでいると屋外での寒さ耐性がまったくつきません。
氷点下=スキー場くらいのイメージしかないです。
実際、モスクワのドモジェドヴォ空港から一歩出たときの吸い込む空気の冷たさ、吐く息のスチームみたいな白さはスキー場そのもの。
年末年始で計12日間滞在していましたが、雪の降らなかった日は2日間くらいで晴れた日は1日だけ。
ドカ雪というより、はらはらとずっと降り続けている感じです。
その年によって違うのかも。
2017年1月にはモスクワ市を歴史的寒波が襲っています。
以下は産経フォトより引用。
モスクワ市内の7日夜~8日未明の最低気温は氷点下28・6度だった。モスクワの2空港では7日、計30便以上が欠航し、遅れも続出。
ひえぇぇ…!!(;゚Д゚)
当時はニュースで見て「わー、大変そうだな」くらいにしか思っていませんでしたが、実際自分がそのモスクワでー7℃を体験すると、-28・6℃という恐ろしさが身に染みてわかります。
でもほんとに恐ろしいのは寒波ではありませんでた。
産経ニュースにつづきがあります。
だがモスクワ中心部では8日、氷点下25度を下回る極寒の中、市民500人以上が自転車に乗って走るイベントが予定通り決行された。
マジですか。
まじ、おそロシア。
モスクワと青森は似ている
これは青森の年間平均気温(↑)
というわけで、知り合いの青森県民とロシア人にー7℃について聞いてみたところ、満場一致で
のひとこと。
そのほか共通した雪国あるあるとしては、
「雪降っても女子はスカート履く」
「室内はあったかいから半そでTシャツ」
「東京の方が室内は寒い」
とのこと。
青森とモスクワって似てるんだな…。
女子がスカートを履く件についてですが、実際私も雪の舞うモスクワで高身長のモスクワ美女(実は顔は見てない)がミニスカートで歩いてるのを見ました。ニーハイのブーツ履いてたけど。
ロシア人パートナーによると2月はもっと寒くなるそうで、「凍傷になるから金属には触らないほうがいい」そうです。
セントラルヒーティングと二重窓で室内はすごく暖かい
セントラルヒーティングとは、ロシアの都市内の家々に張りめぐらされたパイプのなかで温水(熱湯)が流れることで室内を温める、大規模な暖房機能のこと。
熱湯を流して部屋の温度を温めようという発想は19世紀半ばにすでにあったみたいです。
以下、ロシアビヨンドより引用。
1917年ごろになって、ロシアの大都市では熱湯を使った暖房システムのついた建物ができていた。セントラルヒーティングがアパートに導入されるようになったのはソ連時代の1924年のこと。
逆にそれまでは薪で暖をとっていたというから、セントラルヒーティングとは革新的な技術なんだとわかりますよね。
モスクワではロシア人宅に泊めてもらったんですが、このアパートでもセントラルヒーティングはばっちり機能していました。
とにかく暖かい!
洗濯物はこのパイプの上に引っ掛けておくだけで乾きます。
エアコンと違い温風も出ないので、空気の乾燥もあまり感じません。
裸足で歩いても指先が冷たくならない!(冷え性なのでこれは重要)
1980年代、ソ連の技師たちは原子力を使った暖房システムを考案していたが、チェルノブイリの事故の後、このプロジェクトは中止された。現在、ロシアのボイラーの燃料には天然ガスが使われている。
天然ガス!!
よかった!
デパートや飲食店もとても暖かいので着こみすぎに注意
建物内に一歩入ると、そこは屋外とは別世界。
というかもう外に出たくなくなるほど暖かく快適です。
ただし二重扉になっていないカフェなんかは入口付近に陣取ると人の出入りでけっこう寒いので、座る場所にも気をつけましょう。
ショッピングモール内は入るといつのまにかコートに着いた雪はとけて乾いています。
そのくらい暖かいので、着こみすぎていると逆に暑くなりますから、めんどくさがらずに着こんでいるぶんは脱いだほうがいいですよ。
冬のロシアに貼るカイロ/足用カイロをおすすめできない理由
貼るカイロは経験上おすすめできません。
なぜなら貼った場所はすっごく暖かいんですが、そこだけ汗をかいて、その汗が冷えてゾクゾクしちゃうからです。
私が極度の冷え性で、肌に触れるちょっとした冷たさに敏感なせいかもしれないですけど。
都内の行きつけだったロシアンレストランのママさん(ロシア人)は「カイロ大好き!」といっていたので、人によって違うのかも。
足用カイロは、じつはモスクワにではなく冬のエストニア(バルト三国)に行ったとき使ったことがあります。
指先が冷えやすいのでつま先に入れてみたんですが、歩いているとだんだん熱を持ってきて「あっつい!」
「暑い」じゃない、「熱い」んです。
アツッ!となって足指を浮かしながら歩くから、歩きづらいこと歩きづらいこと。
スノーブーツを履いているので靴の中でつま先の逃げ場がない。
数時間で役割を終えた足用カイロは、結局ゴワゴワしたただ邪魔なだけの物質になります。ゴミ箱もないので宿泊先に帰るまで入れっぱなし。
すでに持っている人は試しに使ってみてください。
「いいかも♪」というひともいるかも。
でもあえて買う必要はないんじゃないかなと思います。
雪のモスクワを歩くときの注意
雪に不慣れな素人が、おなじく不慣れな素人さんのために書きます。
動き続けること
じつは歩いていると体が温まってそんなに寒く感じないんです。
ところが、一度信号待ちで立ち止まると、赤から青になるまでのあいだに体温がどんどん下がってブルブルしてきます。
信号待ちでも突っ立ってないで少し動いたほうがいい。
傘はささないこと
なぜかロシア人は傘をささない人がほとんど。
知り合いもそうだし、旅行先で天気が多少悪くても、傘をさした人を見たことがないです。
多少の雨や雪ならフードを被って歩く、それだけ。
私は周りにならって傘を差さないスタイルで観光していました。
理由は二つ。
- 片手がふさがると転んだ時に危ない。
- 現地人はだれ一人さしていないので、傘をさしていると現地人じゃない(=観光客)とすぐバレる。
傘をささなくても観光客とバレることはあるでしょうが、いずれにしても安全のためにはささないほうがいいでしょう。
ポケットに手は入れないこと
寒いとついつい、手をポケットに入れたくなりますよね。
足元が安全ならそれでいいと思う。
でも、雪道は危ないんです。
一晩でどんなに雪が積もっても、そこは人の住むところ、通勤するひとがかってに道を作って雪を踏み固めていく。
で、たくさんの人がその上を通ると、圧縮された雪がつるつるになるんですね。
余裕をぶっこいてポケットに手を入れて歩いたりなんかしたら、思いもよらないところでつるんッと行きますよ。
ほんとうです。
かならずフードや帽子を被ること。これいちばん大事!

このあとすっころぶ
あほみたいなポーズをとってふざけているこの場所は、池の上です。
いま立っているこの辺りから、奥の方に見える三角屋根の建物まで、ひろーい池なんです。
それが凍り、積もった雪をどかすと天然のスケートリンクになってます。
もう一度写真を見てください。
私はフードを被っていません。
写真を撮ってくれた連れに「危ないからフードを被って!」と何度も言われ、しぶしぶ被った直後…
スッテーン!!
仰向けに転倒し、氷に後頭部を強打!!
マンガみたいに大の字になってノビてしまった。。。
目の奥が痛く目が開けられず、息もできず、全身指先までビリビリしびれて、体が動かない。
脳震盪です。
数人のロシアンキッズが見守るなか(もともと子どもの遊び場だった)、コメディ映画のやられ役みたいに大の字のまま仰向けに引きずられ、雪の上へ。
顔をしかめて痛みとしびれに耐えながらかれこれ5分ほど経つと、ようやくしびれも取れて意識もはっきりしてきました。
後頭部は幸い血も出ておらず、視覚や言語に障害もなく。
ただ、でっかいたんこぶができました。
(めちゃくちゃ痛いけどそれだけで済んだ)
もしあのとき、忠告を聞かずにフードを被らなかったら?
かなりヤバいことになっていたかもしれません。
雪や氷を知らない素人は必要以上に警戒すべきです。
現地人の言うことはぜったい聞きましょう。
まとめ:雪耐性のない素人は、いくら警戒してもしすぎるということはない
まとめます。
モスクワ 雪の街歩きのポイント:
- カイロはあまりお勧めできない
- 動き続ける
- 傘はささない
- ポケットに手を入れない
- フードや帽子をかぶる
冬のモスクワはバカみたいに寒いですが、ただそこは雪山でもスキー場でもない、人間が生活をしている場です。
ロシア人は怖いイメージがあるかもしれませんが、良い人もたくさんいます。
頭を打った後、道路へ戻る坂道で雪にまみれてもがいていた私を、通りがかりのロシア人が手を貸して助けてくれました。
ふだん感じない寒さには十分警戒が必要ですが、困ったらちゃんと助けてくれる人たちもいることは忘れないでください。