ロシア人と付き合ってるんだけど、私の思ってる意図が伝わらないことが多い。
ロシア人彼氏があまりにはっきりモノを言うから、ちょっと引く。
こんなお悩みに答えます。
どこまではっきり言えばいいかわからないので、ちょっとびくびくしますよね。
私のロシア人パートナーは日本のアニメや自然が大好きで、意気揚々と日本の大学に留学生として入ってきたのですが…
日本特有の「言葉ではっきり言わない文化」になじめず、
日本人の友達と疎遠になってしまったことがありました。
以来、
と、すっかり日本人不信に。
ロシア人相手にコミュニケーションをとるなら、思ったことをストレートに言おう(むしろ言って良し!)
へんにぼかしたり、相手の察しに任せているとお互いが傷つく!!
相手の立場に立って、相手が不快にならないように、相手を察しながら物事を言うことが決して悪いわけじゃない。
でも、
察することに慣れていないロシア人に察しを求めるより、
ハッキリ言うことに慣れていない日本人がハッキリ言うよう努力するほうが
圧倒的にうまくいきます。
高コンテクスト、低コンテクスト文化の二種類がある
世界には
- 高コンテクスト(文脈)文化
- 低コンテクスト(文脈)文化
の二通りがあります。
高コンテクスト文化(日本人)
実際に言葉として表現された内容よりも言葉にされていないのに相手に理解される(理解したと思われる)内容のほうが豊かな伝達方式であり、その最極端な言語として日本語を挙げている。
Wikipedia
簡単にいうと、「言外の意味を察する文化」です。
たとえば、エアコンがきいている部屋で、
と言ったら、
『エアコンの温度上げてほしいな』という意味が含まれていますよね。
よっぽどひねくれものじゃない限りそうとらえるのが自然。
同じ部屋にいてリモコンの近くにいる日本人なら、
「あ、ちょっと温度上げようか?」
と察してくれるはずです。
低コンテクスト文化とは(ロシア人)
言葉に表現された内容のみが情報としての意味を持ち、言葉にしていない内容は伝わらないとされる。最極端な言語としてはドイツ語を挙げている。
Wikipedia
簡単にいうと、
「相手には言葉通りの意味しか伝わらない。言葉のコミュニケーションを重視する」
ということ。
先ほどの例で言えば、
に対して、ロシア人だと、
となります。
もちろんこれは極端な例で、
前後の話の流れや寒がっている人がふだんから冷え性であることを知っていたらちがうかもしれません。
寒くてエアコンの温度を上げてほしいなら、
「寒いな~(温度上げてくんないかな~)」
ではなく、
「寒いから温度上げてくれる?」
とはっきり伝える必要があります。
これがロシア人との基本的なコミュニケーションですね。
ロシア人に「本音と建て前」は禁忌(誤解を招くおそれあり)
ロシア人は相手の言っていることをそのまま正直に受け止めるので、
YESはYES、NOはNOと受け取ります。
けど日本だと「YESでもほんとはNO」ってあるじゃないですか…(;’∀’)
空気を読んで
「あ、NOだ」
ってわかることあるじゃないですか…
ロシア人は「空気」あんまり読めません。
ロシア人彼の失敗
相方のロシア人は来日当初、日本人の学生グループにアプローチして、
「もっと話してもいいですか?」
と聞いたところOKの返事をもらえたので、その後何回かグループに入っておしゃべりしていた。
仲が良くなった女の子に
「LINEを交換してもいい?」
と聞き、了承をもらったので連絡先を交換した。
しかし、あとになって同じグループの男の子から「もう話すのやめて」と言われて、ものすごく驚いたことがある。
それから何年も経っていますが、いまだになにが起こったのかわからないそう。
はっきりしないのは相手も自分も傷つける
日本人側の意見を聞いていないので真相は不明ですが、少なくとも彼は
「思ったことを言わない日本の文化を知らなかった」
と回想しています。
私が思うに、たぶんその女の子は断り切れずに困ってたんでしょう。
日本人なら察する「目が泳いでいる」とか「目が笑っていない」とか、あったはずなんですよね。
彼にはお気の毒ですけど。
このほかにも、
を関係が破綻してから気づいたことが何度もあるらしい。
わかっていたら関係を失う前に修復できたのに。
相手を傷つけまいとする「やんわりとしたお断り」や、
相手を持ち上げようとする「建て前」が時として相手を傷つけることがあるんですね。
言いたいことはっきり言えばあなたもストレスフリーに
言語に依存しない高コンテクスト文化はアジア系に多く、言語に依存する低コンテクスト文化は欧米に多い。
ロシアは東西にひろーいので、アジア系のロシア人がどうなのかはわかりませんが、
少なくともヨーロッパ寄りのロシア人はガッツリ低コンテクスト文化(察せない文化)です。
外国人とお付き合いをするにあたって、相手のコンテクスト文化がどちらなのかを理解することは、コミュニケーションをうまくとるためにかなり重要なんですよね
もちろん相手の日本在住歴が長ければ、だいぶ日本人に近い感性は持っていると思われます。
でも数年しか在日歴がない場合は自国の文化の影響がかなり強い。
「ここは日本なんだから日本人に合わせろ!」
なんてのはNG。
もしそう思うなら、在住歴が長かったり日本の企業で働いているような「日本人化」したロシア人を選んだほうがいいですし、
そもそもそういう考えの人は海外の人と生活を共にすることは難しいと思います。
もし柔軟に相手のコンテクストん文化を受け入れる考えがあるのなら、
「あなたのその考えは嫌い」
「私は今、これをやりたくない」
など、あなた自身が思っていることをはっきりと伝えてみましょう。
まとめ:欧米系外国人にははっきり言うべし。ただし日本人にはやめとこう
いかがでしたか。
はっきりいうと相手を傷つける文化もあれば、はっきり言わないことで相手を傷つけることもあるんですね。
私たち日本人がその最極端にいるらしいので、こればっかりは仕方がないこと。
だれと付き合うにもいえることですが、
は、良好な関係を築くうえでとても大切です。
「察しの文化」は一朝一夕で理解できるものじゃないので、低コンテクスト文化である欧米系の外国人に
「日本人に合わせてもらう」
のはかなり厳しいと思われます。
逆に、日本人が外国人に「言葉ではっきり言う」ことはすこし訓練すればすぐにできるようになるでしょう。
価値観のすり合わせって大事ですね。
ひとつ注意としては、プライベートな感覚をいつもの日本人の関係に持ちこまないように。